次松大助のオフィシャルブログ


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sleeping forest

※以前ホームページで掲載していた1st.ALBUM『Animation for oink,oink!』の各曲解説“short oink”の転載です。



<sleeping forest>



これは、アルバムの一曲目に室内楽っぽいのを入れたいなぁと思って、でも、どうしようそういうのなんか、確固たるお題(コンセプトやキーワードの類い)が無いとうまくまとめる自信が無いなあと思い、うーんうーん言いながらようやく考えついたのが、


「はじまりの森」


というお題で、妙にアーティスティックで恥ずかしいんですが、でも僕的にはナルホド!“森”から(このアルバムが)始まるってことですね、とすごく納得がいって、さっそく作曲に取り掛かったんですが、実際に取り掛かってみると、何というか随分しまりのないものばかりが出て来てしまって、うわーと思ってまたぶんぶんぶんぶん、通販で買ったヌンチャク(nunchaku)を振り回しながら、“もう少し具体的なお題”を探してヌンチャクをウエストにはさんで近所を彷徨ったところで、新たなキーワード、


「守屋池の四季」


というフレーズが出て来て、おう、これはいける。と思って再び作曲に取り掛かりました。守屋池というのは、少し離れた近所にある池の名前で、すごく好きな場所(とか言って、近所のわりに年に5~6回しか行かないですが)で、その年に5、6回の散歩を勝手に「モリヤ様詣り(もりやさんまいり)」と呼んで、親しんできました。
 リリースのタイミングもなんとなく見えてきた時期だったので、“じゃあ秋から始まって晩夏で終わるような構成にしよう”、とか、アルバム全体のコンセプトとして『日本』というのがあった為に、“(昔勉強した)『日本和声(小山清茂、中西覚:共著/音楽之友社)』を何かしらのかたちで登場させられたら”とか、“長い曲になるとボロが出そうだから極力短めで、でも少し聴きやすいもの” で “俳句と短歌なら俳句、なるべく情景描写だけで、あまり情感を前に出さないような感じの和音の進行で” とか、そういうガイドラインを黄緑色のポストイットに書き綴ってピアノとかCDプレーヤーとかスピーカーとか、目につくとこにペタペタ貼っていって、最終的に、日本歌曲によく見られる“途中で拍子の変わる曲”が、今、かっこいい!っていう(実際日本歌曲にはそういう途中で拍子の変わる曲が多いんですが、それはたぶん、詩にあとから曲をつけるっていうパターンが多かったからだと思います)、もはや自分国の流行に呑まれてしまえ、みたいな、ある種の清潔感で作り上げました。
 作る分にはわりとささっと作ることが出来たんですが、曲中にrit(;遅く)やルバート(;自由なテンポで)の部分が存在するのに、レコーダー(YAMAHA/AW4416)の関係で全員同時に録ることが出来ないので、バラで録れるように、「曲中のどの部分で合わせましょう」的なガイドクリックを作ったり、さすがにどうしようもない部分ではフレーズを変えてみたり、そういうことに時間がかかりました。
 とはいえ、かなりわがままに進行していく曲なので、成り立つかなぁー?って心配していたんですが、レコーディングではCelloの小倉さんはじめ、こっちが……え?あれ?って感じで、さらりと合わせて来て下さって、マジびびりしました。感動。

 で、完成してはじめはPrimo(プリモ)っていうタイトルにしてたんですが(テンポ・プリモっていう音楽用語があって『始めのテンポに戻る』、っていう意味で)、でもコンセプチュアル過ぎて、なんか説教くさいぞ?とか思い始めて、結局現在の<sleeping forest>っていうタイトルに落ち着きました。
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by taisuketsugimatsu | 2011-01-14 00:01 | short oink